脳科学者として、メディアにもよく出ている
諏訪東京理科大学の篠原先生が自身のブログで
『こどもプラス』の教室をお褒めくださったので、共有させていただきます。
以下、ブログでのコメント内容です。
ADHD児には運動が有効
長野県の箕輪町では、子どもたちに運動遊びの機会を提供しています。提供している運動プログラムは柳澤運動プログラムと呼ばれるもので、柳澤秋孝氏(前松本短大教授)が開発したもので、ご子息の弘樹博士(子どもプラス(株)社長)が積極的に全国展開しています。11月には箕輪町で運動遊びの大会があるそうで、わたしも少し話します。 ここ数年、教育経済学から幼児期の教育が投資効率が高いと注目を集め、かつ、自制など非認知的能力の育成が重要視されていますが、柳澤運動プログラムでは、世紀末に、子どもたちの自制の指標ともなりうるGO/NOGO課題の成績改善が示されています。またこの課題はADHD児が苦手な場合が多く、弘樹氏らは発達障害の療育にこの運動プログラムを取り入れています。 さて、↓は、有酸素運動が、カナダ・マギル大学のSivan Klil-Droriらによる、ADHD治療と有酸素運動の関連論文のレビュー。ADHDの薬物療法と有酸素運動は、ノルアドレナリン、アドレナリン、ドーパミンなどの経路で共通に働き、ADHDモデルラットでもADHD児でも薬物療法の補助療法として有効。また別に、有酸素運動は小児および成人の社会機能や神経認知機能に良い影響を及ぼすことが示唆されている、というもの。 ま、柳澤親子に先見の明ありですな。 一方、ギャンブリング障害の背景にADHDがあることがしばしば指摘されていますから、成人ADHDでの有効性はまだ示されていないものの、ギャンブリング障害対策として有酸素運動は有望で、現に、これまた先見の明ですが、ワンデーポートの中村さんたちは、マラソン、すごく一生懸命やっています。ミーティングより効く?とかいうと怒られるかもしれませんが、少なくとも補助療法としてのマラソンはすごくいいのではないかと思います。海馬で新生細胞が増え、記憶の書き換えおよび忘却が起きやすく、つまりは生きなおしが容易になる可能性が指摘されていますし。ギャンブリング障害に限らず、いわゆる依存では有酸素運動が大事なんじゃないかと思います。ミーティング漬けで認知をいじるより、といえば各方面から反発されるかもしれませんが。 Potential Social and Neurocognitive Benefits of Aerobic Exercise as Adjunct Treatment for Patients With ADHD. Journal of attention disorders. 2016 Jun 10; pii: 1087054716652617. Sivan Klil-Drori, Lily Hechtman |
客観的な評価だけでなく、
非常に喜ばしいことです。
以上、参考にして頂ければと思います。